小児整形外科とスポーツ障害

image 小児整形外科は、こども専門の整形外科です。整形外科は、手足や、首、背骨の病気やケガを専門に診る所です。こどもの手足の治療を出発点として、ヨーロッパで治療方法や範囲が発展したのが整形外科になります。その後、さらにアメリカ合衆国で発展し現在に至ります。小児整形外科ではスポーツ障害による受診が最近増えてきたと言われています。

小児整形外科と子どもの自然治癒力

小児整形外科の専門医は、近年の受診傾向として、早期検診の確立や医療技術・検査の進歩によって、先天的な整形外科疾患が著しく減少した半面、最近のスポーツ熱の高まりにより、スポーツ傷害(スポーツ障害やスポーツ外傷)が急増していると、口々に言っているのをよくネットなどで読みます。

治療に苦慮するパターンで、最近多くみられるようになった外来治療は、怪我をしてすぐに受診せず、数週間経っても改善が見られないので受診されるケースです。

こういった場合、すぐに対処しておけば回復も早かったのに、完治までに時間がかかるケースが少なくありません。

こうなってしまう原因については、少子化や、親子関係が昔より希薄になってきた事、医療費の自己負担増によるものなど、社会や経済的変化も大きく影響を与えていると考えます。

また、学校現場の教育者や、スポーツ指導者の、スポーツ障害に対する知識の薄さにも問題があると感じています。

こどもは、大人のミニチュアではないという格言も在るとおり、どんどん成長して大きくなる過程にいるこどもに対する治療は、こども独自の特性を十分に理解して治療に当たる必要があります。

こどもは大人に比べて、自然治癒能力が非常に優れていて、少々の傷なら翌日には治っていることもしばしばあることです。

整形外科的にみても、非常に早い時期に折れた骨が接合されている事がある半面、小児の骨は柔らかいのに、筋力は弱いという、骨・筋肉の成長がアンバランスなのが特徴です。

そのため、成人には見ることのない特有な骨端線を持っているので、骨・軟骨・靭帯・筋肉が、ちょっとした事でも簡単に損傷されてしまうという身体的特徴があります。

こういった身体的特徴をしっかりと理解できていない人が、間違った知識の下でケガの対処をアドバイスすることで整形外科専門医への受診が遅れ、適切な治療時期を逃し、生涯にわたって機能障害を残す結果を引き起こす事にもなりかねません。

従って、教育者やスポーツ指導者の方々には、子どもの特徴を十分に理解した上で、スポーツ障害やスポーツ外傷に対処して頂きたいと思います。

小児整形外科を受診するこどもは、早期検診の確立などで先天性の疾患の受診は減ったものの、スポーツ障害による受診が増えてきたのが、近年の特徴です。